雑記帳

思ったことを思ったままに

じゅーけんどー

何やら巷で銃剣道の話が盛り上がってるので調べてみました。

調べてみたら脱力した。

①まず、現行の指導要領があります。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/chu/__icsFiles/afieldfile/2010/12/16/121504.pdf
ここの81ページに、
(武道の基本として柔道,剣道,相撲がある前提で)地域や学校の実態に応じて,なぎなたなどのその他の武道についても履修させることができること。
という記載があり、

その解説資料の巻末に
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2011/01/21/1234912_009.pdf

参考資料として
日本武道協議会加盟団体実施種目(柔道,剣道,弓道,相撲,空手道,合気道少林寺拳法なぎなた銃剣道)が記載されていました。

②次に、今回の改正案があります。
https://search.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000154962

ここでは111ページに
柔道,剣道,相撲,空手道,なぎなた弓道合気道少林寺拳法などを通して,我が国固有の伝統と文化により一層触れることができるようにすること。
と書いています。

要は、文科省の誰かが”悪いな銃剣道、この武道8人乗りなんだ”ということで銃剣道だけ書かなかった(※)わけです。
ほかの武道が巻末資料から本文へ格上げされてるのに銃剣道だけ書かれないのは、銃剣道愛する人には気に入らなかったのでしょうか。
パブリックコメントで僕も入れてよと言って、”しょうがないなぁ銃剣道君は”ということで記載されたわけです。

そのやり取りがこれ(17ページ)。
https://search.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000157166

意見:
武道においては武道全9種目を並列記載するため「銃剣道」を明示すべき。
回答:
学校や地域の実態に応じて、種目が選択できるよう武道の内容の弾力化を一層図るため、武道の8種目に「銃剣道」を加え、現行の中学校解説保健体育編に既に表記されている武道9種目を様々な武道の例として明示しました。

③要するにこういうこと
1.学習指導要領案に武道の例を書いた。
2.例の中に銃剣道を記載するかしないかで議論があった。
3.線引きとして、現行資料に記載のある9つの武道を記載することにした。
4.結果、案に対して銃剣道が追加になった。(←ニュースではここだけ言ってるが、嘘ではない)

これだけです。

これに対して肯定的な人も否定的な人も大騒ぎしてるわけです。
なんというか・・・・・ニュースって怖いですね。

 

※我が国固有の伝統と文化を学ぶ目的としてゼロから武道の例を考えたら、戦後作られた少林寺拳法が入るのはかなり違和感があります。
 パブリックコメントのやりとりを見ても、日本武道協議会加盟団体実施種目をベースにして、銃剣道を書かなかったと考えるのが自然でしょう。